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【輝く女性ランナー】VOL.8 楠瀬祐子さん⑱

 < 第18話 >

楠瀬祐子<第17話>を読む


いよいよ楠瀬祐子の紹介も残りわずかとなった。
ここまでの話の中で皆さんも感じているかもしれないが、楠瀬は非常に高い負荷の練習をし、レース数も多いことから、故障や、故障をきっかけとしたスランプを何度となく繰り返している。一般に故障やスランプに陥ると元に戻すのに時間が掛かり、その苦悩からランニングを止めてしまうランナーも多い。しかし、楠瀬はこれまで度重なる故障等を乗り越え、成長を続けている。身体やメンタルが強いと言ってしまうのは簡単だが、多くのランナーに参考になる点はきっとあるはずである。まずは、楠瀬にどう乗り越えてきたのかを聞いた。

「私は調子の波が結構激しいです。ただ、かなりポジティブ思考で、母親と2_1.jpg
不調からの脱却は早い方だと思います。こんな楽観的で前向き性格に育ててくれた両親には、とても感謝しています。

そんな中でも、初めての大スランプは2013年のチャレンジ富士五湖ウルトラマラソン(100km)の後でした。このレースは前日に雪が降り、当日は雨という極寒の中でのレースとなり、低体温症続出の完走率の低いレースでした。もう間に合わないだろう...と思う中、最後まで全力で走った結果、9時間59分52秒と、ギリギリサブ10を達成することができました。

その満足感が強く、また張りつめた精神状態の中で走ったためか、しばらくは走ろうと思えませんでした。翌月にもレースがあったので練習しなければならないのに、いざ走ろうとしてもすぐにお腹が痛くなる状態。皇居1周すらできず、トボトボ歩いて帰ったこともありました。体が走りを拒否していると感じたのはこれが初めてでした。

楠瀬さん1_1.jpgのサムネイル画像そんなとき、そんな状態の私を見たラン仲間が、街ランに連れて行ってくれました。スカイツリーの近くまで行ってみたり、買い食いしたりしながらワイワイ。結局途中で足が止まってしまい、最後まで走り切ることはできなかったのですが、想定のコースを走れなかったのに、仲間は自分ももう疲れて走れなかったからちょうどいいと気を遣わせまいとしてくれました。そのとき改めてラン仲間の大きさを感じました。」

そのときの富士五湖は私(筆者)も走ったが、非常に厳しいレースであった。優勝候補の強いランナーが相次いでリタイアをするサバイバルレースの中で自己ベストを更新し目標のサブテンを達成したのだから、心身の疲労は想像を絶するものであったのだろう。もうしばらく走りたくないと思うのは自然であるし、ゆっくり充電するのも良いことだろう。しかし、次のレースがある中で練習を再開した楠瀬はあまりに走れない自分自身にショックを受けてしまったのだろう。もしかすると、もう前のように走れないのではないかと感じたのかもしれない。そんな状態の楠瀬を暖かく見守ってくれる仲間の存在が活躍の原動力になっているのは間違いない。

また、タイムや結果を追い求め続ける走りは精神的にも非常にキツい。調子が上がらない時には、タイムのことは忘れて、楠瀬がしたようにいつもと違うフィールドで楽しみながら走って気分転換するのも効果的だろう。


誰しも故障せずに継続して練習を続けたいと思っている。しかし、やむなく故障してしまう危険性は誰にでもあるのだ。楠瀬は日頃から身体のケアは行なっているが、それでも強度の高い練習をすることで故障してしまうことはある。そのとき楠瀬は身体とどう向かい合っているかを聞いた。

「強度の高い練習や詰め込み練習が多く、また疲労や痛みに強く自分の不調に気付くのが鈍い私は、よく故障をします。肉離れ数回(ふくらはぎ、太もも)、膝に水がたまる、足底筋膜炎、アキレス腱炎、シンスプリント、膝、腰...。ただ、私はおそらく故障しても治りがかなり早い方で、とても恵まれた体に産んでくれた両親に感謝しています。今までで一番大きかった故障は、富士登山競走後にスピード練を行ったことで発症したアキレス腱炎とシンスプリントです。治ったかな?と走ってはさらに悪化させてしまいました。秋のフルマラソンに向けて一刻も早く走れるようになりたかったので、どんなに痛くてもどんなにお金が掛かってもいいから治したいという気持ちで治療院に行き、またハイドロオイル、ATミニ(低周波治療器)、加圧トレーニングによる故障個所に集中した療法など、良いというものはお金を掛けてでも試してみました。おかげで故障は治り、走れないかもしれないと思っていたつくばマラソンも走ることができましたが、ランニング貧乏にはなりました...。」

(参考)楠瀬のおすすめ治療院楠瀬さん2_1.jpgのサムネイル画像

 【内田治療院(十条)http://uchidachiryoin.weebly.com/
 【西村治療院(登戸)http://www.nishimura.eey.jp
 【たにかわ接骨院(桜上水)http://athletes-revival.com

以前紹介したウルトラランナーの永田務氏も同じことを言っていたのを思い出した。
「故障をしたのは自分の体調管理が甘かったのだから、どんなに痛くてもどんなにお金が掛かってもすぐに治してくれと先生にお願いすれば本気で走れるように頑張ってくれる。」

大阪国際女子マラソンの直前に故障した楠瀬を完走に導いてくれたのは内田治療院のトレーナーであるが、それは楠瀬が絶対にサブスリーしたいから走れるようにして欲しいと熱い気持ちをトレーナーに伝えたからであろう。

< 最終話へつづく >

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