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【輝く女性ランナー】VOL.8 楠瀬祐子さん⑤

 < 第5話 >

楠瀬祐子<第4話>を読む


12時10分の号砲から3時間経過したとき、楠瀬は長居陸上競技場に戻ってきた。

そう、サブスリーは出来なかったのだ。
しかし、スタートラインに立つことも困難と思われるような状態から多くの人の支えと、楠瀬の強い気持ちにより完走したのだ。しかも、タイムはセカンドベストの3時間01分55秒であった。

5kmごとのラップは以下のとおり。2015大阪国際3-1.jpg

 0~5km: 20分46秒
 ~10km: 20
分53秒
 ~15km: 20分58秒
 ~20km: 21分00秒
    *ハーフ通過 1時間28分11秒
 ~25km: 21分16秒
 ~30km: 21分56秒
 ~35km: 21分56秒
 ~40km: 23分02秒
 ~Last: 10分08秒
    <TOTAL 3時間01分55秒>

レース後に楠瀬はこうレースを振り返った。

「大阪国際女子マラソン奇跡、起こせなかった...。結果は3時間01分55秒でした。直前に傷めた踵上部は、何とかもちました。でもいつ出てもおかしくない脚の痛み。

10km走れた!中間地点まで来れた!去年止められた29kmの関門も越えられた!!喜びをいっぱい噛み締めながら走りました。いつもスタートから飛ばしがちだけど、無理せず行ったら、1km通過が4分17秒(サブ3はキロ4分15秒ペース)と遅く入りすぎてしまった。そこで温存しようと思って近くの集団に入って走りましたが、この集団が自分の設定ペースより速いペースでした!!

2015大阪国際2-1.jpgしかも踵を無意識のうちにかばって、ずっとつま先重心でしたからスネもふくらはぎもパンパンで、いつか攣るんじゃないかという恐怖もありました。後半はとにかく苦しかった。でもサブ3、ここまで来れたのだからできる!という思いで、ひたすら前を向いて走っていました。

長居陸上競技場入口の時計で、3時間00分00秒を確認...。悔しかったから、最後まで超全力で走りました!ゴール後は悔しくて悔しくて、しばらく涙が止まらなかったけれど、痛みが出なかったのにサブ3できなかったのは実力不足だと、素直に受け止めることができました。今の脚の調子はというと、走る前より痛みが引いている気がします。ま、まさかのショック療法!?もしこれで治ったのなら、奇跡起きたね!(笑)」

明るく語っているが、楠瀬の悔しさは言葉にできないだろう。脚の痛みは出なかったとあるが、無意識に踵を庇う走りになることでいつもと違うフォームになり厳しいレースであっただろう。しかし、昨年は29kmの関門で楠瀬の大阪国際女子マラソンは終わったが、今回はゴールできたのだ。楠瀬にとってサブスリーできなかったことは悔しいだろうが、一方で今回のレースは大きな自信にもなったはずだ。楠瀬のサブスリー挑戦と年間グランドスラム挑戦は、まだ始まったばかりなのだ。

また、インタビューの中で楠瀬が語ったある言葉が印象に残っている。2015大阪国際7-1.jpg

「私はこれまでもプレッシャーを力に変えてきました。普通はレース前にランニングタウンに掲載されることは、大きなプレッシャーになるので受けないと思いますが、ドンと来い!と思い、引き受けてみました。」

と楠瀬は語ったが、まさしくそうだろう。プレッシャーを力に変えることができる楠瀬は、大舞台になればなるほど力を発揮できるのだろう。次号からは、楠瀬がどのようなことを経験し大舞台で力を発揮できるランナーになったのかを紐解いていく。

< 第6話へつづく >

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