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【トレイルランナー】上田瑠偉さん⑫

 < 第12話 > 同好会から世界へ!

上田瑠偉<第11話>を読む


上田のインタビューもそろそろ終盤に差し掛かったが、トレイルラン以外のことで上田が熱く語ったことを紹介しよう。
それは、『競走部に入らなくても速くなれる』ということだ。

ueda3_1.jpg近年の箱根駅伝ブームから陸上の長距離をしている高校生の多くは箱根駅伝を走りたいと関東の強豪校競走部への入部を夢見るが、走ることが好きなら他の選択肢もあると上田は語った。

「私は、箱根駅伝を走る夢を大学進学時に諦めました。しかし、そのことで大きなチャンスを掴み、さらなる夢を追いかける、という走ることが大好きな自分にとっては夢のような人生を歩んでいます。箱根駅伝を走ることはもちろん素晴らしいけど、箱根駅伝を走ることが目標になってしまうと燃え尽き症候群に陥ってしまう気がします。また、自分はトレイルで世界を目指しますが、マラソンでオリンピックを目指すなら学生時代からフルマラソンを走るなどさまざまな経験をしたほうが良いと思っています。

箱根駅伝を走るには20キロ走れればよいからマラソンの練習はほとんどの競走部でさせてくれませんが、競走部に入っていなければ自分でやりたい練習もできるし、レースも自分で決めることができます。自分に何が足りなくて何を練習すればよいかを考えることができて、自己管理ができる人なら競走部に入らないで自分のスタイルで伸ばす選択肢もあるのです。逆に自己管理ができない人は、競走部や実業団に入って徹底的に管理されないと伸ばすことは出来ないでしょう。」

上田は大学2年生の時にフルマラソンどころか100キロマラソンをueda4_1.jpgのサムネイル画像
完走したが、競走部に入っていたら100%走ることはなかっただろう。上田の言う『自分自身を知り、自ら考えて行動する』ということは陸上だけではなく、今後社会で生きていくうえでも非常に大事なことであるが、上田がこのことを身につけたのは故障の連続だった高校時代であった。自分に何が足りないのかを必死に考え、自分に出来ることを愚直に実行してきたから身についたのである。当時の苦労が今の上田の力になっているのだ。

また、インタビューの中で上田は『同好会から世界へ!』というフレーズを何回か使った。

「大学競走部や実業団に所属していなくても速くなれるのです。
私が手本にしているのは、高校時代の恩師である高見澤先生です。先生は実業団の日清食品を退職後に高校生の指導をしながらも自ら考えて練習し、2008年北海道マラソンで2時間12分10秒の自己ベストで優勝しました。高い志と自己管理能力があればいくらでも速くなれるのです。

逆に、競走部に入っても部活の練習をこなすだけでは速くなれません。自分で考えてやらないと伸びないのです。またバカ真面目に部活の練習をこなして故障しているランナーはたくさんいます。なぜ故障するかといえば、自分の身体の状態を把握しないで練習をしてしまうからです。強い選手は競走部の練習は故障しないように考えて走り、その分自分に必要な練習を自ら考えてしています。私の高校時代はキャプテンという立場上、故障するかもと思いながらも練習メニューを全てやりきりましたが故障してはダメです。」

と上田は熱く語った。苦悩を乗り越えてきた上田の言葉には、20歳そこそこの学生の言葉とは思えない重みを感じた。

(インタビュー・文章 新澤英典)

< 第13話へつづく >

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