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【トレイルランナー】上田瑠偉さん⑪

 < 第11話 >

上田瑠偉<第10話>を読む


前話までに上田がどのようなランニング人生を経て、現在のueda11_2.jpg
トレイルラン界のニューヒーローとなったかを紹介してきたので、いかに波瀾万丈なランニング人生であるかお分かりいただけただろう。

中学時代に日本のトップランナーと襷を繋ぎ、全国都道府県対抗男子駅伝競走大会で大会記録を出した上田が高校時代は故障でほとんど走れなかった。そのような状況であれば陸上競技を止めてしまう高校生も多いだろう。しかし、その苦悩を乗り越えたことで今の『トレイルランナー上田瑠偉』が存在するのだ。


その苦悩をどう乗り越えてきたかを上田にインタビューした。

「人生でいつが一番辛かったかと問われれば間違いなく高校時代と答えます。高校時代の3年間は怪我の連続で、陸上を止めようと何度考えたか分かりません。一緒に入った同級生はもちろんのこと、後から入ってきた下級生も順調にタイムを伸ばす中で自分は満足に練習できない日々は辛かったです。

故障が治り、ようやく走れるようになったと思っても中学時代のようにうまく走れないのです。中学時代と何が変わったのかさえ、まるで分からなかったのです。その答えを見つけるには練習しかないのに、何かを掴みそうになるとまた故障してしまい答えは消えてしまうのです。その繰り返しでした。

当時はチームメイトと自分を比較することももちろんありましたが、いつも比較していたのは中学時代の自分です。中学の時に全国都道府県対抗男子駅伝で日本一になっただけに、その頃の自分をいつも意識していました。しかし、故障が続くうちに徐々に自信を失くしはじめ、中学時代が自分の全盛期だったと思うようになっていきました。続けても中学時代の自分も超えることができないと考えると虚しくなりましたが、その時は、中学であれだけ走れていたのだから自分には才能がそれなりにあるはずと思うようにし、決して諦めませんでした。弱気にならないで続けるしかないと思ったのです。」

ueda10_1.jpg結果的には、上田は中学時代の自分を超える走りができないまま高校の3年間を終えることとなったが、当時苦悩しながらも試行錯誤したからこそ今の上田が存在するのだろう。

当時どんな練習をすれば速くなれるのかを一生懸命考えていたからこそ、大学生になり指導者がいない中で、自分に合った練習を継続し故障せずにタイムを伸ばしている。また、あれだけ故障をしたことで、自分はどの程度練習したら故障するかも分かるようになり、練習メニューの組み立てや故障する前兆も掴めるようになったのだろう。

さらに、栄光と挫折の両方を知っているからこそ、人間としての幅も広がり、成功者の気持ちも分かるし、苦しんでいる人の気持ちも分かるようになったに違いない。私が上田と初めて会いインタビューをした時に感じた強さや優しさは苦悩の高校時代に形成されたのだ。

< 第12話へつづく >

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